秘すれば花ーそれは女の美の原点
おんな牢に隠された謎が妖しい官能の世界にひきいれる!
女の匂いがムンムンする女牢に、姫君お竜と名乗る女が入牢してきた。そこには、嫉妬から木戸番とローソク渡りの女を殺した軽業師、仲間を殺した御家人の新妻、そして花魁を客との心中に見せかけて殺した遊女が死罪を持っていた。いずれの女も罪は認めたものの、何故か詳しいことは一切取り調べでも口にしていなかった。その裏には何かがある…お竜の目がキラッと光った。彼女こそ名奉行大岡越前守の娘、霞だったのである。女囚たちの愛欲の陰に見え隠れする謎に、霞は敢然と立ち上がったが、それは思わぬ大陰謀へと発展していく…。