金・女・欲・何でもありの”極悪”野郎、江戸の町を疾駆する! 「くノ一忍法帖」のスタッフが総力を挙げファンに贈る新スーパー時代劇!
白昼、神社の境内に響く悲鳴、男は女に狛犬を抱かせ、着物の裾をからげ、白い尻をムキ出しにするや背後から挑む、ついでに懐から財布を引っ張り出す。「人の体をいいようにした上に金までとは…」
犯罪者の前歴を額に刻み込まれた男、犬七。女犯、脅しと極めつけの無頼の徒が、訳あって新米同心・田上玄之介の手下となる。ある日、材木商「菱喜」に家尻切り(泥棒)が入った。その検証に立ち会う玄之介と犬七。世間の見えない玄之介の為、何かと気を配る犬七である。数日後、大江戸の夜空を焦がし火の手が上った。「赤馬だ!」火事は吉原の遊女屋敷軒を消失させた。火事のおかげで、その普請を請け負って俄然活気づく「菱喜」の様子を、それとなく見張っていた犬七の前に、店の中から褒賞者の証である紫房の十手を持つ、同心・加茂精三郎が現れる。早々、犬七と玄之介の二人は捜索を始める。